• "水質汚濁防止法"(/)
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  1. 仙台市議会 2006-11-21
    経済環境協議会 本文 2006-11-21


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                 ※協議会の概要                             開会 午後1時25分                             閉会 午後2時43分 ◯副委員長  それでは、引き続き協議会を開会いたします。  経済局より報告願います。 2: ◯経済局長  経済局からは、タイにおける観光物産展の結果につきまして御報告申し上げます。お手元の資料2をごらんいただきたいと存じます。  タイにおける仙台、東北の観光地としての知名度の向上と仙台、東北への集客を図るために、福島市、山形市との共催による広域連携事業として11月3日から12日までバンコク伊勢丹において開催いたしました。  まず、物産販売状況でございますが、3市に関連する農産物を初めとするさまざまな食の特産品を販売し、10日間の開催期間来場者は約5万7000人、売り上げの総計は約534万バーツ、日本円換算で約1700万円でございました。バンコク在住の日本人の方はもちろんタイ人方々が多数来店され、特に、ここにも記載しておりますが、握り寿司実演販売お菓子類では萩の月、水産物ではさつま揚げなどの揚げ物類、リンゴ、カキ、そしてお米などが好評でございました。大変な盛況であり、開催店舗からはぜひ来年も開催していただきたいとのメッセージをいただいているところでございます。  このほか、期間中に実施いたしました観光パンフレットやポスターの展示、観光DVDの上映、仙台からわざわざお見えいただいてすずめ踊りの御披露、さらには書道のイベントなど、仙台の魅力や日本文化に触れていただくためのコーナーも盛況であったほか、裏のページに移らせていただきますが、観光関係者向け観光セミナータイ仙台の交流のキーパーソンとなる方々を御招待したレセプションを開催するなど、仙台、東北の観光地としての魅力をさまざまな角度からPRいたしました。  また、仙台福島、山形の市長や議会の方々及び仙台商工会議所の会頭を初めとする関係者タイ国政府観光庁を訪問し、今後の協力拡大等について意見交換いたしましたほか、タイ国際航空を訪問しバンコク仙台間の定期便就航につきまして要望を行ってまいりました。これに対し、タイ国際航空側からは、南東北向けのツアーに対する特別な割引料金の設定を検討する旨の御発言をいただいたところでございます。  今回は3市連携による初の海外物産展でありましたので試行錯誤の連続でございましたが、御参加や御協力いただきました事業者皆様方を初め、一緒に御活動いただきました市議会議員皆様方を含めた多くの方々のおかげをもちまして、この行事を無事終了することができたものでございます。特に市議会関係にございましては、柳橋議長を初め多くの市議会議員先生方に御同行いただいて温かい応援をしていただき、また、日本文化を現地の方にお伝えするという重要な書道イベントの講師もお務めいただいたということで、多大な御協力をいただきまして大変感謝しておるものであります。ここに改めて厚く御礼申し上げる次第でございます。 3: ◯副委員長  ただいまの報告に対して何か質問等はございませんか。 4: ◯野田譲委員  ただいま局長の方から3市連携のおけるタイ物産観光展、非常にいい結果を生んだということで、佐藤正昭議員と私もこの委員会で出席をいたしまして、池田議員に至っては実演の方もしていただきました。本当に御苦労さまでございました。  まさにシティセールス、そういう意味ではすばらしいものだったと私は思っております。そういう中で、市長が市民から海外旅行が多くていろいろ問題だという意見も多々マスコミで言われておりますけれども、私たち実際に同行しておりまして、やはり役所またはタイ国際航空に行かれましても、そしてまた伊勢丹でのああいう物産展を開催して、そして役所の方も前乗りをしていろいろと御苦労されてきたこともお伺いをしておりますけれども、そういう現実に市長の行動、言動を見ていく中で、今までの海外出張が、やはりそういう実績があってこういう形を生んだのだなという気がいたします。まさにやはり身近で見て、トップセールス、やはり必要だなというのを実感してきたのでありますけれども、これからも、行政の皆さんに至っても一緒に行った方々、どういう感じでこの市長の行動を見ておられたのか、その辺、局長以下、お一方で結構ですので、今までいろいろ市長海外視察をして結果が徐々に出てきてくると私は思っているし、今回は改めて結果が若干出たと私は思っているんですね。それが、行政から一緒に担当した人たちから見て、まさにこれからも必要であるとか、余り必要じゃないとか、そういうことは言えないと思うけれども、やはり行ってよかったんじゃないかと、そういう思いが私はあるんですね。行政の方々も、引き続きバンコクでまたやるようでありますけれども、これがいろんな形でシティセールスに本当に影響を催してくるのではないかと私は感じています。今回の物産展でどういうお気持ちで、感想をひとつ局長、お聞かせをいただければと思います。 5: ◯経済局長  ただいまのお尋ねの点についてお答え申し上げます。  今回の観光物産展につきましては、これまで昨年来、当経済局の職員がかなり長期間にわたり何度も現地に赴き、また東京におけるタイの代表の方であるとか、そういった方と東京でお話をし、またタイ方々仙台にお呼びをしというような形でさまざまな長い準備を重ねた結果、実現に至ったものだと考えております。  市長の出張のそれぞれの是非についてはあえてお答え申し上げませんが、私どもとしては、やはり私どもの方の職員としても必要な出張は行い、市長が幾つかまいてきた種がもしあるとすれば、それはきちんと私どもの方でもそれを成果につながるように実行していかなければいけないというふうに感じております。今回のものにつきましても、これはまだまだ最初の成果といいますか、途中段階のものと考えておりますので、これをきっかけに実際にタイ物産を売り込む、実際にタイから日本に観光客を呼び込む、さらにはタイ以外の東南アジアにも拡大をしていくというようなことを実行していかなければいけないと改めて感じた次第でございます。 6: ◯野田譲委員  まさにそうだと思いますので、これからも市長には遠慮なく思い切ったシティセールスをしていただきたいと私は思っております。  それと、レセプションに出て感じたのでありますが、実演販売仙台から握りずし、冷やし中華、ずんだもち、揚げ物からいろいろ出たんだと思いますけれども、その中で人気商品状況は、このレセプションでずんだもち、これは結構おいしく私たちも試食をしたんですけれども意外に人気商品には入っていなかったので、このずんだもちの売れ行きというのは、最後までいた方がいらっしゃると思うんだけれども、その前に北海道の物産展バンコク伊勢丹でやったんだそうでありまして、チョコレートだけで600万円の売り上げがあったという、本当に大成功。いろんな海産物はもちろんですよ、それをやって甘い物が好きだったんだなという認識が非常に多かったんですが、ずんだもちも非常に甘みがあっておいしかったんですけれども、これは人気商品状況ではないんですけども、あれは完売しなかったんですか、その辺ちょっと。 7: ◯観光交流課長  物産展の方、私最終日までおりまして、市長から丸投げはしちゃいけない。現場で前面に立てという直接現地での指示をいただきまして最後までおりました。野田委員のおっしゃっていたずんだもちでございますが、実際売り場の方でも販売はいたしました。同時に実演もいたしました。ただ、販売したものが、日本から持ち運びました冷凍のものと、それから現場でもちを実際についていただいて、それでつきたてのものをパックに入れて販売したものと2種類ございました。量的にはやはりつきたてのものが皆様から喜ばれて、その場で召し上がる方もたくさんいらっしゃいましたが、他の物品の量と対比した場合、冷凍の方がいま一つ、つきたてのものが目の前にあるだけに数が出ませんで、他の物品と比べた場合に数的には少し落ちてしまったということで、余り報道などにも人気商品として挙がらなかったという状況でございます。ただ、タイ方々はああいう緑色のずんだのようなものを見ると、日本から来ている、タイの方に行って普及しておりますわさびをどうしてもイメージしてしまうということで、最初は皆さんなかなか飛びつかなかった。実際、実演で召し上がっていただいて、ああ甘くておいしいもんだということで一定の量は販売できたという状況でございました。
    8: ◯副委員長  ほかに質問等はございませんか。              〔「なし」と呼ぶ者あり〕 9: ◯副委員長  なければ、次に、環境局より報告事項の追加の申し出がありお手元に資料を配付しておりますので、環境局より御報告願います。 10: ◯環境局長  先月中旬に発生いたしました若林区三本塚地区での産業廃棄物処理施設からのアルカリ水流出事故につきまして、本日お手元にお配りしております資料3に基づきまして廃棄物指導課長より御説明申し上げます。 11: ◯廃棄物指導課長  若林区三本塚地区におけます産業廃棄物処理施設からのアルカリ水流出事故につきまして御報告いしたします。  まず1、事故の経過でございます。平成18年10月16日に産業廃棄物処理業を営む株式会社宮城公害処理が、焼却施設冷却水の配管のつけかえ工事を行いました。その工事終了後、焼却施設冷却管内アルカリ水約0.8立方メートル及び井戸水約10立方メートルを、17日午後4時から翌18日午前9時45分までの間、焼却施設から流出させました。そのことによりまして、農業用水路に生息する魚類がへい死したと思われます。アルカリ水の流出につきましては、当該施設担当従業員アルカリ水に対する認識不足により環境に影響を与えないものと考えたこと及び焼却施設排水と場内の雨水が混入する構造の溜めマスの放流ポンプスイッチを切らなかったこと等がふくそうして起こったものでございます。  次に事業者に対する処分でございます。当該焼却施設からの冷却水の放流が、廃棄物処理法産業廃棄物処理施設維持管理の技術上の基準違反となりますことから、当該産業廃棄物焼却施設に対しまして平成18年11月8日より10日間の使用停止を命令いたしました。また、焼却施設排水と雨水が混入しない施設とするようにいたしまして、焼却施設からの排水につきましては産業廃棄物として処理するよう平成18年11月8日に改善命令を発出したものでございます。 12: ◯副委員長  ただいまの報告に対して何か質問等はございませんか。 13: ◯福島かずえ委員  幾つか質問させていただきたいと思います。  まず事故の経過の中で、工事終了後、0.8立方メートルのアルカリ水井戸水約10立方メートルが流れ出たということですけれども、このpHはどのくらいだったのか伺いたいと思います。 14: ◯廃棄物指導課長 0.8立米の場合はpH10か11かその辺だと思いますが、その以降の10立米につきましては、井戸水でございますのでpH7前後と考えております。 15: ◯福島かずえ委員  今回そのpH11ぐらいの強いアルカリ水井戸水と一緒になって焼却施設内の排水として流れ出てしまったということですよね。 16: ◯廃棄物指導課長  アルカリ水が初めに流れ出て、その後、井戸水が10立米流れ出たということでございます。 17: ◯福島かずえ委員  溜めマスの中で若干ためられると思うんですけども、それをオーバーフローしてしまって流れ出たということですよね。 18: ◯廃棄物指導課長  はい、そのとおりでございます。 19: ◯福島かずえ委員  ここに事故の原因というようなことで、担当従業員アルカリ水に対する認識不足環境に影響を与えないと考えて結局流してしまったということと、それから溜めマスの放流ポンプスイッチを切らないでオーバーフローさせてしまったと、この二つがふくそうして起こったということなんですか。その辺を確認したいと思います。 20: ◯廃棄物指導課長  それらがふくそうして起こったものだということでございます。 21: ◯福島かずえ委員  11月6日に、実は株式会社宮城公害処理地域住民に対して説明会を行いました。私もこの説明会に参加したんですけれども、その説明会の中で宮城公害処理の社長が言うことには、水処理を請け負った業者のミスが一つあって、さらに自分の会社の社員の技術や知識不足が招いて二重のミスによって起きた事故だというような説明があったんですけれども、その下請のところでのミスとそれからこの宮城公害処理の社員の認識不足のミスということとふくそうしてポンプスイッチと、どちらがどうなのか、その点もう少し正確にお示しいただきたいと思います。 22: ◯廃棄物指導課長  下請の業者が流してもいいのではないかと言ったことを真に受けまして従業員が水を流したと。それで、放流ポンプスイッチ、これを切っていれば外に流れることはなかった。その他いろいろありますが、そういうことがふくそうして流れ出て魚類のへい死につながったということでございます。 23: ◯福島かずえ委員  今お話しあったように、委託した水処理業者にすべてをゆだねて、それをチェックしたり監督する技術や知識がないまま営業しているとすれば、そこには重大な問題があると思います。さまざまな化学物質が含まれている産業廃棄物を燃やして処理している、その過程でどういう化学的な反応が起きているのか。これは燃やしてのことではなくて排水管清缶剤というまた別のことだと思いますけれども、ただ、ここの工場施設自体はそういう燃やす施設ですので、その過程でどういう化学的な反応が炉の中で起きていて、自分たちがどういう化学的な物質を扱っているのか、そういったことの知識や理解をしないで仕事をしているとすればそれは大変恐ろしいことだと思います。原発施設であったことですけれども、直接作業をしていた下請労働者が、自分のしている仕事がどれだけ危険であるのかという化学的な知識がなく、また、自然界や人間の健康に致命的な打撃を与える可能性がある仕事に自分が従事しているという認識もなく働いていた。これがかつてニュースとなって、世間もあっと驚いた、これは皆さん御承知だと思います。今回のこの場合も、やはり社員みずから本来流してはいけないアルカリ水を流してしまったということですから、重大なことだと思います。  それともう1点、実はこれは今回に限ったことではなく、通常も溜めマスに若干たまった水を排水していたのではないかと私は思うんです。いつも流していたから今回も流しても大丈夫だろう。ただ、今回は、たまたまpHの強いアルカリ水が流れ込んでいたことと、その後、大量の井戸水でさらに問題が大きくなってしまったと。スイッチも切らなかったということであって、ただ、場内の排水を用水に流すということについての抵抗はさほど社員の方々になかったのではないのかなと思うんですけれども、その点はどうなんでしょうか。 24: ◯廃棄物指導課長  今、委員おっしゃいましたとおりのことで、流してはいけないという排水を単純に用水に流していたということも含めまして、今回処分したということでございます。 25: ◯福島かずえ委員  そして、事業者に対する処分で、焼却施設排水と雨水が混入しない施設とするように改善命令を出したとありますが、11月6日の説明会でも宮城公害処理側が、みずから一時的な仮設であるけれども流れないようなシステムを構築する、やるというお話をしていましたけれども、本来ならば建設時にそうしたことにすべきだったのではないのかと思うんですけれども、この点いかがなんでしょうか。 26: ◯廃棄物指導課長  確かに建設時からそういうふうになっていれば、今回指示したような内容になっていれば、確かにそういう放流といいますか、そういったのは起きないというふうには考えております。 27: ◯福島かずえ委員  なぜそれは建設時に設置するよう指導ができなかったのか、あるいは設置するようになっていなかったのか、その点はいかがでしょうか。 28: ◯廃棄物指導課長  申請内容排水が出ないというようなものでございました。したがいまして、雨水排水は出ますので、そちらの排水ポンプの設備、これだけを確認してそれで許可したということでございます。 29: ◯福島かずえ委員  その点非常に重要だと思っています。ここの焼却施設だけではなくて、中間処理施設の位置づけである焼却施設には排水が出ないので排水経路がありませんというのは、別の北長沼などにもある焼却施設でも説明を受けたことがあります。ただ、今回のように冷却水を循環させるようなシステムがあったり、あるいは場内には必ず雨が降れば雨水がたまってそれを排水するシステムもあります。それが一時保管している物質の中にたまって化学的物質がしみ込んだりとかいろんなおそれがありますので、今、当局の考え方でこういう施設排水が出ないんだ。だからいいんだという考え方については、もう少し化学的な検討をしていただきたいと思います。  これは要望で質問を続けたいと思うんですけれども、処分について10日間の使用停止営業停止処分ということでありますが、対応として本当に再発防止という点で妥当かどうか、これはもう少し私は検証が必要だと思っています。社長も含め、社員、それから会社全体で、自分たちの仕事がいかにリスクが高い仕事をしているのか徹底して知る必要があると思います。化学的技術や知識を身につけ、周辺の環境や、そして周辺の人間だけじゃなくて働いている自分たち自身についての健康を絶対に守る、そのことを事業収益、利潤よりも最優先させる、そうした考え方経営理念というか哲学をもってそれを実践し、そのための努力を怠らないというふうにしていくことはなかなか大変なことだと私は思います。やはり少しでも利益を上げたいというのが会社を経営している方ならば当然起きてくることで、経費をどう節約するかということに努力するのも経営者として必要なことですが、それよりも、安全安心、健康を優先させるということは容易じゃないと思います。しかしそれを、法も、そして地域住民も求めておりますし、それにこたえさせる義務責任仙台市にはあると思っておりますけれども、その点いかがでしょうか。 30: ◯廃棄物指導課長  委員おっしゃるとおりでございまして、今回の出した処分とは別に、事故発生がわかった時点におきまして、事業者及びメンテナンス業者を含みます関係社員に対する再教育の徹底であるとか、あとは排水に対するチェックリストの作成、その徹底、あとは施設全体の管理体制の再確認等々につきまして指示を行いまして、今指導を行っているところでございます。 31: ◯福島かずえ委員  継続して行っていく必要があると思います。そして、特にここは仙台平野の真ん中であり、非常に良好な農地が広がっているところです。食料の生産地であり、農業振興地にこうした産業廃棄物焼却施設の立地を仙台市が認めたという重い事実を仙台市自身がまず持つことが必要だと思います。先ほど言った11月6日の事業者が行った説明会には、周辺住民約35名ほどが、夜7時ころからだったか6時だったか、集まりました。この集落はそれほど大きな集落ではありませんので、35名というとこの集落の8割近い人たちが参加しているというようなことだ思います。非常に住民の関心は高くて、切実な不安があると私は思っております。仙台市の産業廃棄物適正処理に関する指導要綱の中の立地基準にも、また、立地基準の中に、農業振興地域内の農用地区や社会福祉施設教育施設の近くは、こうした産廃施設はなじまないという考え方が示されています。この三本塚産廃施設のそばには特別養護老人ホームという社会福祉施設もあります。立地したところは産業振興地域内のその他の地区だと私もわかっておりますが、農振地域であることは間違いありません。なぜこういうところに立地が可能となったのか振り返って少し検証してみたいと思いますので、この焼却施設の概要と許可申請手続の経過を伺いたいと思います。 32: ◯廃棄物指導課長  平成15年に設置許可いたしました焼却施設でございますが、焼却能力木くずで換算いたしますと1日最大16.2トンでございます。焼却できる産業廃棄物の種類は木くず廃プラスチック類繊維くず等々でございます。  施設の設置の許可状況でございますが、平成14年から平成15年にかけての許可申請手続の経過を申し上げます。平成14年9月24日に施設設置事前協議書を受理しております。同年10月12日に住民説明会を実施いたしておりまして、11月27日に事前協議を完了しております。12月10日に設置許可申請を受理いたしまして、翌平成15年1月6日から1カ月間、許可申請書を縦覧しております。その後、専門家の意見を聞きまして平成15年3月26日に設置許可をいたしまして、工事完了後10月31日に処分業許可ということになっております。 33: ◯福島かずえ委員  その間、住民からの意見や要望は出ていなかったのかどうか、出ていたらどういうものだったのかも伺いたいと思います。 34: ◯廃棄物指導課長  3件ほど出ておりますが、その内容でございますが、設置を認めないというように要望するもの、健康被害を心配しているもの、さらに、生活上の不安要因を幾つか書き、施設建設に対する再検討、こういったものを要望しているものでございます。 35: ◯福島かずえ委員  当時も私もこの委員会委員でありまして、委員会でも伺ったことがあります。その際に今のような住民からの声も私も地域を回って聞きました。特に住民皆さんの関心はダイオキシンでありました。今回の事故というか事件は排水が原因でありましたけれども、実は住民が最も心配して懸念しているのは排気ガス処理の方にあります。この宮城公害処理で働く人たちが、先ほどのようにアルカリ水を流しても平気だと、そういう認識を持っている方たちガス処理の技術や知識についてはとても詳しいというふうに私はとても思えないんですけれども、この点どうなんでしょうか。 36: ◯廃棄物指導課長  今回の事件の後、水処理でありますとかガス処理にかかわらず、先ほども申しましたが、従業員に対する指導を強化するようにと指示したところでございます。 37: ◯福島かずえ委員  では、この間のガス処理及び検査体制についてどのようになっているのか、どのように管理し検査しているのか、そしてこれまでの結果はどうなっているのか伺いたいと思います。 38: ◯廃棄物指導課長  ダイオキシン類の測定につきましてでございますが、これにつきましてはダイオキシン特別措置法に基づく測定と行政による独自の測定がございます。おのおの毎年測定しております。それで平成17年7月の行政測定でございますが、5ナノグラム基準値でございますけれども、それを超える13ナノグラムを検出したということがございます。 39: ◯福島かずえ委員  そのときにどういう対応をしたのか詳しく聞きたいと思います。 40: ◯廃棄物指導課長  一般的に私たちは、オーバーしたという結果が判明しますと同時に施設の運転を停止させます。それで業者に改善を指示します。何が原因であったのかということで改善を指示しております。その後、改善終了後に職員の立ち会いのもとにもう一度測定させまして、その値の結果が出るまで運転は当然停止させておきますけれども、その値が出て基準値を下回ったということになれば、施設の使用を再度認めるということにしております。この施設もそのような対応をしておるところでございます。 41: ◯福島かずえ委員  5ナノグラムが13ナノグラム、倍以上になったその原因はどういうことにあったのか、分析、突きとめていると思うんですけれどもいかがでしょうか。 42: ◯廃棄物指導課長  温度が上がらないということで、ガスの送付というんですか、そういったものがうまくいかないであるとか、バグフィルターの一部にちょっと傷がついていたというようなことでございます。 43: ◯福島かずえ委員  先ほど伺いましたけれども、2種類あって、いわゆる自主検査と行政の検査ということで、今、基準値以上になったというのは市の検査と思っておりますが、市の検査も、抜き打ち的な検査ではなくて、調べに行きますよということはあらかじめ伝えて検査していると思っているんですけれども、その点いかがでしょうか。 44: ◯廃棄物指導課長  事前に言いませんと、廃棄物がないという場合もございますので、その辺は調整してまいるようにしております。 45: ◯福島かずえ委員  自主検査は当然自分たちでやりますから、この日検査すると。それから、市の検査にしても、この日検査が来るよと。本来であるならば、最善の状態で機械の調子も整えて、いいごみをいい温度で燃やしてダイオキシンなんか絶対出さないようにする。出ないようなものを選んでするとか、いろいろ工夫があるのではないかと思うんですけれども、そういったことができるにもかかわらず市の検査ではこういったことがある。これは非常に重大だと思いますし、このことは地域住民にはお知らせがなかったと思っているんですけれども、そのことはいかがでしょうか。 46: ◯廃棄物指導課長  この検査は行政測定でございまして、うちの方で事業者に対する指導を行いました。それで事業者に対しても今回出たということで、地域住民の方と協定を結んでおりまして、何かあった場合には連絡することとなっております。それに基づいて連絡をしております。 47: ◯福島かずえ委員  地域住民といっても、どなたにどのように伝えたのかということがあると思うんですけれども、なおその点についてはまた別に譲りたいと思います。  問題は、検査日はいずれもあらかじめわかっていて、その日は基準値内に抑えようとすれば抑えることもできると。他の日についてはわからないと。検査結果は、その機械が基準値内のガス処理を行う能力を持っている機械だということを証明しているだけで、先ほどは、結局市の検査ではそのときの機械の調子が悪くて基準内には抑えられなかった。だから、機械自体の調子も整えたりバグフィルターも整備したりということが必要だったと思うんですけれども、それ以外の営業をしているときに、本当に基準値内のガスしか、ダイオキシンが排出されないかどうかということを証明することにはならないと思うんですけれどもいかがでしょう。 48: ◯廃棄物指導課長  うちの職員が通常ここに立ち入り指導をしておりまして、この燃焼状態の結果というものは、例えば燃焼の温度でありますとか、CO系の濃度。一酸化炭素といいますと、一酸化炭素がふえるとダイオキシンがふえるというふうに言われておりまして、これについて記録が残っておりまして、それを見ながら常時指導しておるということでございますので、御理解いただければと思います。 49: ◯福島かずえ委員  業者が自主的にやるものにどれだけ地域住民が信頼していくのかは、日常的な信頼関係であると思いますし、また、その事業者がどれだけ安全性を最優先しているのか、それを住民が日常的にチェックしたり監視するシステムとして本当に機能しているのかなと私は思っております。  今後の課題として、この事業者ガス処理でも一度基準値外の排出をしたということと、今回は排水でも問題を起こしたということでありますので、具体的にはこの事業者に対しての、先ほどもおっしゃっていましたけれども、継続した指導と監視の強化が求められると思いますけれども、いかがでしょうか。 50: ◯廃棄物指導課長  先ほど来申しておりますけれども、この事業者のみならず、平成9年度から産廃Gメンを配置いたしておりまして、現在は7名のGメンということで配置しております。人員もふやしておりまして指導強化に努めているというところでございます。 51: ◯福島かずえ委員  ぜひ一層の努力をしていただきたいと思っております。  根本的には、立地規制という問題について、従来は騒音や振動という観点から指導されてきたと思っておりますけれども、97年ごろから法制度が強まってきて、ダイオキシンが深刻な影響を人間にも自然界にも与える、こういった科学的に証明された知見をもとに制度が整ってきております。それに対して、仙台市の独自の指導要綱はそれが反映されていないと私は思っています。中間処理施設という位置づけの焼却施設は最終処分場よりも立地規制が緩い現状だと思っておりますので、せめてダイオキシンを発生させる焼却施設については最終処分場並みの立地規制に強化していくべきだと思っていますけれども、いかがお考えでしょうか。 52: ◯環境局長  焼却設備を含みます廃棄物処理施設につきましては、法律上の制約、規制といたしまして、都市計画法、建築基準法、農業振興地域の整備に関する法律などの法的規制がかかっているわけでございます。また、仙台市では直接的規制、制約ではございませんけれども、一定の手続を求める誘導策といたしまして都市土地利用調整条例も持っているわけでございます。これに加えまして、仙台産業廃棄物適正処理に関する指導要綱、これはあくまでも行政指導の基準でございますけれども、その中に立地に関する基準も設けているというところでございます。  こういった規制が法的にある中で、市として独自の規制がどこまで現実的にやれるか、適法であるかというような課題もございますので、私どもは、まず法の厳守のほか、誘導措置につきましてその目的を達成できるよう行政指導に努力していくということと、また、立地が相当と認められる場合には、焼却施設であれば廃棄物処理法に基づく維持管理基準、構造基準、ダイオキシン類対策特別措置法、それから大気汚染防止法、水質汚濁防止法といった関係法令の遵守をチェックしていきながら、地域の生活環境などへの影響を回避していくということが現実的であると考えているところでございます。 53: ◯福島かずえ委員  3年前も当時の藤井市長に同じような質問をさせていただいて、結局、いろいろ法体系はあってもそのすき間があるので、それを埋めるために市の指導要綱もあり基準もつくっていると。それはいいことだと思います。ただ、その考え方が、ダイオキシンの影響が大変だと科学的に認められて、それが国内でも法規制されていったのに合わせて見直しがされていない問題点を私が指摘して、合わせるべきだとお話ししまして、今もそれを求めたわけなんですけれども、やはり今回のアルカリ水は、魚がもう本当にばたばたと3,000匹もすぐ死んでしまうわけですから目に見えてわかるんですけれども、残念ながらダイオキシンはそういう状態になるのは物すごい猛毒じゃないとなりません。本当に徐々に人体にも土の中にも海水にも溶け込んで、お母さんのおっぱいから子供にということで、非常に長い時間かかって蓄積されて結果が出るということも言われております。非常に問題は複雑でありますし、アスベストだって開発された当時は本当に魔法の材質みたいな形だったのが今非常に問題になっているように、やはりWHOの基準よりも日本は緩くなっておりますので、そういった点も含めてこの問題は繰り返し私は問いかけていきたいと思っておりますので御検討いただきたいと思って、さっきも言ったのでこれは要望しておきます。  それから、維持管理基準なんですけれども、あらかじめこの日検査に行くよということではなくて、抜き打ち検査ということも必要だと思っているんですけれども、いかがでしょうか。 54: ◯廃棄物指導課長  ダイオキシンの検査につきましては、先ほども申しましたとおり、動いているとき、動いていないとき、廃棄物のあるときないときとございますので、抜き打ちに行っても測定業者との関係もありますので、なかなかそれはできないこともあると思います。ただ、ふだんの立ち入りにつきましては、当然、今から行きますよということは申し上げませんで、それこそ抜き打ちで行っております。 55: ◯福島かずえ委員  できるだけ抜き打ちでガスの測定もできるようなことは、私は可能だと思うんですね。行ってなければ別のところに行けばいいと思っているんですけれども、人員体制の問題などがあるとは思っておりますけれども、これも研究していただきたいなと。やはり業者の中では、さっきも言ったように、測定しに来るからダイオキシンが出ないような材質を選んで燃焼温度を高めて、いいガスを出そうという努力は当然すると思うんですよね。それはそれでわかればそういうふうにするのは人の情けだし、それを常日ごろ、365日やっていただければいいんですけれども、これだけ原油が高騰してコストが高くなってくる中で、本当にいつも同じ一定の理想的な燃焼温度でやっているとは限らないというところから、行政の指導やチェックというのを私は求めていきたいと思っております。これも努力していただきたいと要望でとめますが、やはり環境局としてこうした問題に対して今回は本当に迅速に対応していただいたと思っておりますけれども、継続して監視していく、指導していくということと、やはり認めてしまった以上市にも同じような責任があるということで今後も対応していただきたいと思いますので、最後に局長にまとめて伺いたいと思います。 56: ◯環境局長  産業廃棄物処理施設と申しますのは、仙台市が設置、あるいは設置に関しての許可、あるいは維持管理についての行政指導監督を行っていくと、場合によっては処分も行うという権限を有する施設でございます。そういう面で、そういった施設の稼働が市民の生活環境に影響を与えないように監視していく、そして地域環境を守っていくということが重大な行政責任だと考えておりますので、これまでもいろいろ御答弁申し上げましたけれども、そういった姿勢で今後とも対応していきたいと考えております。 57: ◯福島かずえ委員  ぜひお願いしたいと思いますし、非常に環境局の職員の方々の中に専門性を持たれた職員の方がいるというのは、非常に心強く、私、当日ずっと見ていて思いましたので、やはり専門性技術職、そういう科学的な技術を持った職員の育成とか、それから、何というんですか、その枠を減らさないで、何でもかんでもアウトソーシングすればいいというものではないので、その点も一つつけ加えておきたいと思います。  続けてなんですけれども、農地の保全という点で、せっかくこの委員会には農業委員会の事務方もいらっしゃるので伺いたいと思います。この土地の農地転用の手続の経過、調査、農業委員会での当時の審議内容について、改めて概略をお示し願いたいと思います。 58: ◯事務課長  まず農地法の手続でございますが、当該案件は権利の移転を伴った農地の転用行為ということで、農地法第5条に基づく農地転用になってございます。通常の農地転用の手続ですが、申請は市の農業委員会で受理いたしまして、農地法の許可基準に照らし許可相当か否かの判断を行い、この内容の意見書を添えて宮城県に送付し、県が許可する案件となってございます。また、県は審査する際、県農業会議に諮問し、答申を得て許可、不許可の判断をする流れとなってございます。  次に、許可に至った経過でございますが、申請は平成14年12月16日、これに基づきまして農業委員会で調査会を開催しております。これは申請者の聞き取り調査、書類審査、そういうような内容で調査会を開催しております。これが12月24日、そこで転用の可否の判断をしております。それをもって平成15年1月8日で許可相当という部会で決定をしております。それで、同年の1月9日に意見書を添付いたしまして県に進達しております。同年の2月6日に県の許可が出ております。それで、事業が完了したのは平成15年10月31日となっております。  具体的にどのような審議をしたのかという内容ですけれども、当該案件の農地は農業振興地域のその他の区域となっております。また、農地法第5条に基づく農地転用の許可基準ですが、農地が優良農地か否かの観点から転用の可否を判断する立地基準と、確実に転用事業に供されるか否かの観点から判断する一般基準、それと、その一般基準の中には周辺の営農条件に支障を与えるかどうかの観点も一応審査することになっています。それで、このような二つの許可基準を満たす場合、許可させることになっております。  当該案件の対象農地は立地基準による農地区分は甲種農地に該当しますが、転用行為が農業従事者の就業機会の増大に寄与する施設であれば転用できる農地となっております。具体的には雇用者に占める農業従事者の割合が3割以上という内容で、申請当時は10名中5名ということで、一応5割以上の就業状態になっております。このような内容が申請書に事業計画書ということで添付されておりましたので、この要件を満たすことを一応確認しております。また、一般基準における事業の確実性、他法令の許可の見込み等については、この中で建築敷地の位置の確認の妥当性、これは都市計画審議会の議を得て許可された建築基準法第51条の許可に基づき確認しております。また、周辺農地の営農条件の支障の内容ですが、転用行為による土地の流出または崩壊、日照通風、大気等による周辺農地への支障、または農業用排水施設の有する機能に支障を及ぼすかどうかの判断についてございますが、環境局が実施しております指導要綱に基づく各法令所管課等の事前協議、これらの結果報告、また、農業用排水を管理しております土地改良区の放流して差し支え旨の意見、こういうものを一応踏まえまして必要な要件を満たしたものと判断したのでございます。  審議経過でありますが、農地部会における全域調査、これは平成14年11月29日、調査会による許可基準に照らし合わせた書類審査、申請者に対する聞き取り調査、これは同年の12月24日と農地部会による審議、これは平成15年1月8日、このような経過を経まして、県に申請書、意見書を添付して送付し、県が許可したものでございます。 59: ◯福島かずえ委員  農業委員会の方にも、この施設の建設、農地転用について反対の要望、意見が出ていたと伺っておりますけれども、どういう内容のものなのか、何件出ていたのか伺いたいと思います。 60: ◯事務課長  要約しますと、農業地帯に産業廃棄物処理施設の建設を認めないことと農地転用を認めないこと、この2点でございます。 61: ◯福島かずえ委員  2件そういう反対の声が住民から出されていたということなんですけれども、それなのになぜ調査会や農地部会では許可相当という判断を下したのか。先ほどもいろいろ御説明はありましたけれども、何よりも地域に住んでいる住民からやめてほしいという声が出ていたのに下したのはなぜなのか、改めて伺いたいと思います。 62: ◯事務課長  平成14年12月24日の調査会では、要望書の内容も踏まえまして許可基準に照らし合わせた書類審査及び聞き取り調査を行っております。申請書や聞き取りをした主な内容でございますが、建設する施設の概要、規模、内容について、建設するための周辺住民に対する説明会の開催状況について、三つ目として周辺農地に対する影響についてが主なものでございます。この上で申請計画内容が許可基準を満たしているものと整理いたしまして、調査会で許可相当と判断したわけでございます。さらに、これらの内容を踏まえまして、平成15年4月3日に要望書を提出した方々に事業計画の内容、基準の内容の説明等を行っております。 63: ◯福島かずえ委員  当時、農地部会でも反対の要望書が出ているのに許可相当では支障がないのかという質問が部会で出たり、議論になったと伺っております。しかし、結局、調査会では建設を申請していた地権者だけから意見を聴取し、それから、反対意見を上げていた周辺の住民の意見は聞かずに調査を終了し、その後わずか1回の農地部会で審議をして、許可相当という意見書をつけて、知事、県の方に送ったわけです。  その際、幾つかの検討事項、先ほど三つぐらい挙げましたけれども、検討しなければならなかったと思いますが、私からは2点また改めて伺いたいと思いますが、周辺農地等に係る営農条件への支障の有無という項目と、それから農地区分と農地目的が適当であると判断した理由というこの二つについて、周辺農地の営農条件に支障はないとどういう根拠で農業委員会が下したのかということが一つ、それから、農地区分を変える、農地転用目的が適当であると判断した理由について、改めて伺いたいと思います。 64: ◯事務課長  まず、一般基準の中で周辺農地の営農条件に対する支障の確認でございますが、それは、通常は土砂の流出、あとは日照通風、そういうものが支障ないか一応判断しております。それで、当該施設のような大気、水関係が排出される場合、先ほど申しました環境局の方の事前協議の方の適合状況を確認した上で一応確認しております。  また、当該施設が立地できる根拠、それは農地法の施行令に出ておりまして、第1条の10の農地転用の不許可の例外の事項に当たっております。内容でございますが、先ほど申しましたように、地域の農業の振興に資する施設、具体的には農業従事者の雇用の機会の増大に資するというような内容になってございます。 65: ◯福島かずえ委員  その二つの検討事項、一つ目は、結局、土砂の流出とかそういったものについて判断としては農業委員会がするけれども、大気排出とか排水とかというのは環境局の方で環境局のルールでやって問題ないということなので、農業委員会はよしということできたということなんだと思うんですけれども、前段でいろいろやりとりしたように、今回排水の問題、それから以前には大気の問題でもこのように基準をオーバーするようなことが起き、結局どの程度、発覚して明らかになったのはこの2件でありますけれども、日常的に営業していることで、どれだけ周辺農地に影響を与えたかということについてはわかりません。そういったことについて、周辺の住民、特に農業者たちは不安を抱えながら非常に関心を持って見ているという事実があります。  ですから、そういう判断を下したというのは非常に残念だったなと思わざるを得ませんし、また、もう一つ、農地転用目的が適当であると判断した理由は、農業従事者のさらなる就業機会の増大ということだと思っております。この産廃施設へ地元の人が就業できて、雇用が拡大できて収入がふえると。それと引きかえにこの地域の良好な環境を手放してしまったと思いますけれども、それは余りにも大きな代償だったと私は思わざるを得ません。わずか200メートルぐらいの用水なんですけれども、魚が3,000匹も生息してドジョウやコイまでもいました。本当に良好な生物環境をつくるために、農業者の方たちは低農薬農業を行って手間をかけながら環境を守り、安全な農作物をということでやってきたんだと思います。それは大変すばらしいことだと思いますが、しかしここに立地した産廃施設の影響を、今も今後もずっと心配して不安に思って営農し暮らしていかなければならないという現実です。  引きかえに得た地元の雇用効果、先ほど5人とかというお話がありましたけれども、現在どうなっているのか改めて伺いたいと思います。 66: ◯事務課長  11月上旬に調査した時点でございますが、15名中8名となってございます。 67: ◯福島かずえ委員  雇用は継続するし、さらにふえているということでありますけれども、そうした雇用効果がある、あるいは働く場、現金収入があるということで、それで農業委員会も、また地元の方々もある意味で沈黙せざるを得ない状況があったと私も理解しております。これは背景に農業で食べていけないという今の農政の貧困問題があると思っています。国民の主食である米を生産するだけでは生活できないという現実と、一方、どんどんと下がる日本の食糧自給率、とても大きな問題です。今回の問題の底流には、そうした農業を軽視し、農村を破壊し、農民を減らしてもいいという今の政府の問題があると思っております。ただ、農業を損なう、あるいは食糧主権を明け渡していいと私は思っておりません。国が滅んでしまうからです。皆さんも私も一日たりとも物を食べないで健康に生きることはできませんので。ですから、農業委員会皆さんには、こうした農政の中でも、苦しんだり不安に思う農民や農村に対して農地を守り救う役割を十分に果たしていただきたいと思っております。農業委員会には本来大きな権能があり、自主的に運営し、行政に幾らでも建議できる権能が与えられておりますので、その権限を最大限発揮してこれからも仙台市の農地と農民を守っていただきたいと思います。  そういう話が、今回の事故、事件で改めて市議会から出たということを、ぜひ事務局の方から農業委員会皆さんにお伝えしていただきたいと思っているんですけれども、いかがでしょうか。 68: ◯農業委員会事務局長  御指摘のように、農業委員会は農業者の公的な代表者として、地域農業の振興、それから担い手の育成、優良農地の確保という大きな役割がございます。農地法上の手続としましては、今回の件につきましては平成15年10月31日で終了しておりますが、今回の事故につきましても11月10日に農地部会の委員が現地調査に訪れまして聞き取りを行っております。今後の対応につきましては今後検討するということでございます。今回の御質問につきまして、その趣旨につきまして農業委員会にお伝えしたいと思います。 69: ◯副委員長  ほかに質問はございませんか。              〔「なし」と呼ぶ者あり〕 70: ◯副委員長  なければ、以上で報告事項関係を終了いたします。  この際、当局から報告を受けた事項以外で皆様から何か発言等がありましたらお願いをいたします。 71: ◯加藤栄一委員  野生動物の出没についてお尋ねしますが、9月の定例議会の特別委員会でもいろいろ質疑があったわけですが、最初にイノシシによる農作物の被害状況はどういうふうになっておりますか。 72: ◯農業振興課長  イノシシの被害の状況についてでございますけれども、傾向といたしまして、平成14年度約10万円程度の被害が、一昨年平成17年度につきましては19万円程度ということで、被害が拡大しているという状況になってございます。ちなみに今年度の被害状況についてでございますけれども、9月末までイノシシの被害金額については34万円余の被害金額ということで推移しております。 73: ◯加藤栄一委員  去年より3倍ほどふえていますね。特に34万円のうちの被害状況の内訳は、例えば稲とかあるいは野菜とか、どういうふうな状況になっておりますか。 74: ◯農業振興課長  具体的に稲とか大豆とかいろいろありますけれども、一般的に大体の農作物の食害ということで、具体的に何が多いというふうなことについてはちょっと把握してございません。 75: ◯加藤栄一委員  それで、イノシシの出没について前年度に比べて今年度は市当局にどうのような件数が寄せられておりましょうか、数的にお知らせ願います。 76: ◯農業振興課長  イノシシにつきましては、毎年、被害の金額もさることながら、被害の通報等々については昨年と比較しましてふえている傾向にございます。 77: ◯加藤栄一委員  件数は。 78: ◯農業振興課長  現在手元に件数について資料を持ってございませんので、申しわけございません。 79: ◯加藤栄一委員  件数を持っていないようですが、現場でいろいろ調査すると、去年の件数の3倍ほどがことし市当局に報告されているわけですね。ここ3年ぐらい見ると、かなりの数がふえているという状況ですね。その辺は、市当局も3年前に比べて今年のイノシシの状況は3倍というふうな数にとらえておりますか。 80: ◯農業振興課長  イノシシの数については手前どもの方では把握してございませんけれども、最近までイノシシにつきましては宮城県の丸森が北限だと言われておりました。平成10年ころから、仙台市内、特に西部地域におきまして被害が報告されるようになってございますけれども、現在、大倉ダムの上あたりまで被害地域が北上、拡大しているということで、被害のエリアは拡大しているんですけれども、イノシシの頭数についてはちょっと現在把握してございません。 81: ◯加藤栄一委員  今年、太白区の秋保総合支所、青葉区の宮城総合支所でイノシシを捕獲するために箱わなをかけますね。現在、今年度何頭ぐらい捕獲しておりますか。 82: ◯農業振興課長  イノシシの捕獲につきましては、猟友会の協力を得まして箱わなによる捕獲ということで実施しておりました。現在まで捕獲の実績はございません。 83: ◯加藤栄一委員  これから、かなり数がふえておりますから、今捕獲ゼロと言われましたけれども、桐生市でこの前の11月7日に捕獲の状況説明会がありましたよね。平成元年ごろは1頭ぐらいだったけれども、現在はもう千何頭、年間何百頭という捕獲をしているというような話もされていますね。だから、仙台市も恐らくそういうような状況で、相当に北上しておりますからかなりの数がふえてくると思うんですね。大体イノシシというのは成熟するのは大体五、六年なんですが、1年半ぐらいで妊娠する可能性があるわけですね。だから、1頭で大体3頭から10頭ぐらいまで産んでしまうわけですから、それを捕獲しないとかなりの数でふえていくという状況ですね。そうなると、ことしなんか田んぼにめちゃくちゃに入って田んぼが泥田になって、稲が成熟した時点に一晩でもう田んぼが荒らされて食べられてしまって、収穫ゼロのような地域もあるんですね。先ほど課長が34万円と言うけれども、そんな数じゃなくてもっともっと多くなっているのが実態です。ですからいかに捕獲の箱わなを、宮城総合支所管内が2個、秋保が1個だけではとても対応し切れないと思うんですよ。これは10万円ぐらいでできるわけですから、市としても今後の捕獲の目標を徹底する意味ではこの数をふやすという考えは必要だと思いますが、いかがなものでしょうか。
    84: ◯農業振興課長  確かにイノシシ対策については、自主防除もさることながら捕獲ということにゆだねる必要があると思っております。これまでも他自治体の効果的な取り組みも検討いたしまして、その辺についても、捕獲道具等々についても効果的な対策ということで検討していきたいと思っています。 85: ◯加藤栄一委員  例えば捕獲の電気わななどもかけていますよね。ネットも張っている。しかし、それを夜中に乗り越えてきてめちゃくちゃに壊しながら入ってきているような状況で、だんだんと里の方から山奥にまで出没している状況ですね。ですから、駆除について相当方法も、具体的に箱わなをふやすとか、あるいは猟友会と協力し合っていろんな対策を講ずるとか、そういう具体的な駆除方法を考えていかなくてはいけないと思うんですが、特に猟友会の場合、高齢者が多くなってなかなか今猟をする人が少なくなっているわけですね。そういった面でもやはり、経費も市自体だけでは補い切れない面があると思うんです。だから、駆除と防衛を並行したような研究なども考えていかなくてはいけないし、それは県なり国だと思うんです。だからそういう点では、そういう駆除の経費、予算要求も市当局としては県なり国に要求すべきでないかと思うんですが、いかがなものでしょうか。 86: ◯農業振興課長  農林省とか環境省の方で、効果的な捕獲だけではなくてその対策についていろいろ研究報告されてございますので、その辺をうちの方の対策の中に入れられるべきものは入れるということで、自主防除だけでは被害防止が困難だという状況もございますことから、猟友会あたりの協力を得ながら、そういう知見もかりながら効果的な対策を進めていきたいと思っております。 87: ◯加藤栄一委員  それでイノシシもふえているわけですが、イノシシも猿もクマも同じエリア内に生息しているところが多いんですね。ことしは3年に1度のブナの実の不作ということでクマが里の方におりてきて、今年は50頭近く仙台市内でも捕獲しているわけですけれども、クマがもうそろそろ冬眠の時期に入るんですが、私、前の8月の委員会で猿について、秋になって木の葉がおりてきましたら猿の追い上げとか捕獲作戦を展開するというふうなことを言われているんですが、いつごろからその作業を進めていくかお尋ねしたい。 88: ◯環境管理課長  猿対策についてでございますが、委員御指摘のとおり猿についても被害拡大しております。前にも御答弁申し上げましたが、春先にも追い上げを実施しておりますが、それと同じような大規模な追い上げにつきまして、この冬場についても実施する予定でただいま準備しているところでございます。 89: ◯加藤栄一委員  それで地元関係団体なりがもう少し、もう毎日の生活の中で出没が日常茶飯化しておりますからなれっこはなれっこになっているんですが、しかし農作物の被害を我慢している人が多いんですね。ですから、その捕獲についても今後やはり、今月の末か12月初めにかけてやるんでしょうし、また2月ごろやるんでしょうけれども、その辺は住民方々なりあるいは関係団体と十分に危険防止も含めて協力協調の中で対応していってほしいと思いますが、その辺の話し合いの中での駆除あるいは捕獲作戦について今後どういうふうに具体的に進めていくかお尋ねしたいと。 90: ◯環境管理課長  今後行います追い上げでございますが、地元のJAであるとか、あとは猟友会の方々、それから地元にお住まいの方々の協力をちょうだいしながら、またお話し合いをしながら、効果が上がるような方向で対策としての追い上げを実施してまいりたいと考えております。 91: ◯副委員長  ほかに質問はございませんか。              〔「なし」と呼ぶ者あり〕 92: ◯副委員長  なければこれをもって協議会を閉会いたします。...